「『最高の授業』を世界の果てまで届けよう」を読んで
サマージョブ2日目終了。昨日より2時間長めの8時〜19時勤務。帰宅して野菜たっぷりのディナーを食べ、ブログをアップ、というのが今週の平日のパターンになりそうです。
税所君が知り合いだからか、または彼と直近話す機会があったからか、それともこの本が「今までの軌跡」「僕の想い」系のものだからか、読んでいる最中ずっと本人の表情や心情が頭の中に浮かび続け、ちょっとしたドキュメンタリービデオを見ているような錯覚にも陥りました。
「五大陸ドラゴン桜」プロジェクトってこういう軌跡を経て今の場所にいるんだな、という発見や、それにしても常に走りながらtry & errorを繰り返し続ける彼の熱意、体力、気力はすごいな、という感想や、この後これから税所くんはどうするんだろう、という好奇心を含め(この本を読み終えた一番の感想は「今は彼は新たな出発点にいるらしい」というものだったので)・・・読み終えた直後は上記のような想いがジワジワ/ムクムクと自分の中に広がっていたのを覚えています。で、もう少し冷静になってからこの本のことをもう一度考えてみました。
今回の感想はその中では③でした。①〜③の場合の受ける感銘度そのものに差はないのですが、その後に出てくるエネルギーの内容が若干異なります。③の場合だったこの本には自分に対して前向きに矢を向けて、清々しい気持ちで私も頑張ろうっと、と思わされる。そんな感じだったと記憶します。
そして以下の3つについて考えました。
A: マイアジェンダの設定のあり方/忘れられない自己体験とのつながり、B: 課題解決案の決定/一旦決めたら持ち続ける強い信念 、C: 固定概念に縛られない/自分で自分を縛らない
税所君の場合は学生時代の自己体験(苦しかった事も、希望を感じることができた事も)が強烈なベースとなっていて(A)、それが彼の仮説検証サイクルを回し続ける力となり燃料となっているのが伝わってきます(A&B)。正直私はビデオを使った塾に通ったことがないので彼の信じる(B)については実はあまり良く分かりません。でも、その威力を強く信じている人が前に物事を進めて行く姿には強い刺激を受けますし、羨ましくも思います。(とはいえ自分は他人の(A)を借りる事はできない人間なのでマイアジェンダ探しは続きます。周囲にそれらを見据えて活動している熱い人達が多く焦る時も数年前はありましたが、最近はマイペースな模索の旅を続けています)
そうすると、税所君の突出しているところは何か?個人的にはこれは(C)だと思っています。自分でもたまに嫌になるくらい保守的な見方をする傾向のある私からすると「え?!」というような展開に彼はぴょんぴょんと飛んで行きます。
年齢、立場・役職、国籍、地域・・彼の見ている世界は私のような人間が見ている世界に比べ「境界線」が薄い(または場所によっては存在しない)のだと推測してます。
飛び越えてみて初めて見えてきた世界が魅力的だったときの喜びと、そうなるときの確率がそうならないときよりも高いということを税所くんの身体と心が覚えているから常にあのようにぴょんぴょんされているのかもしれません。(もはや条件反射、無意識の世界)
今日のエントリーについて
今回は「『最高の授業』を、世界の果てまで届けよう」という税所くんの二冊目の著書についての感想文。※ちなみにアマゾンで「よく一緒に購入されている商品」の箇所でこの本と一緒にペアされていたのはKhan Academy創業者のサルマン・カーンの新著「世界はひとつの教育『学びxテクノロジー』が起こすイノベーション」。(税所くんとKhan Academyがやっていることの類似点、相違点を考え始めると面白いのだけれども今回はそれがメインではなく・・)補足説明
税所篤快(さいしょ・あつよし)くん、現役大学生、国際教育支援NPO「e-Education」代表、同NPOは貧困地域(バングラデシュ、ルワンダ、ヨルダン、ガザ地区など)の高校生を対象に、DVDを使った映像授業を展開、2011年4月発売された著書「前へ ! 前へ ! 前へ ! ― 足立区の落ちこぼれが、バングラデシュでおこした奇跡。」に続く今回二冊目、WEFのGlobal Shapers東京メンバー34人のうちの一人感想
Storytellingの定番とも言える「あの時、僕は・・」のシナリオで始まった序章エピソードが面白く、単純な私はそこから本にぐいぐいと引き込まれ、最初のページをめくった体勢から一歩も動かないままあっという間に読み終えました。税所君が知り合いだからか、または彼と直近話す機会があったからか、それともこの本が「今までの軌跡」「僕の想い」系のものだからか、読んでいる最中ずっと本人の表情や心情が頭の中に浮かび続け、ちょっとしたドキュメンタリービデオを見ているような錯覚にも陥りました。
「五大陸ドラゴン桜」プロジェクトってこういう軌跡を経て今の場所にいるんだな、という発見や、それにしても常に走りながらtry & errorを繰り返し続ける彼の熱意、体力、気力はすごいな、という感想や、この後これから税所くんはどうするんだろう、という好奇心を含め(この本を読み終えた一番の感想は「今は彼は新たな出発点にいるらしい」というものだったので)・・・読み終えた直後は上記のような想いがジワジワ/ムクムクと自分の中に広がっていたのを覚えています。で、もう少し冷静になってからこの本のことをもう一度考えてみました。
更に考えてみた
こういう「凄い行動力のある人」の話を読むとだいたい自分が抱く印象は以下のパターンに分かれるのですが、①すごいねー(雲の上の人だ)、②すごいねー(それに比べて自分はまだまだだなぁ)、③すごいねー(自分はどうしていこうかな)今回の感想はその中では③でした。①〜③の場合の受ける感銘度そのものに差はないのですが、その後に出てくるエネルギーの内容が若干異なります。③の場合だったこの本には自分に対して前向きに矢を向けて、清々しい気持ちで私も頑張ろうっと、と思わされる。そんな感じだったと記憶します。
そして以下の3つについて考えました。
A: マイアジェンダの設定のあり方/忘れられない自己体験とのつながり、B: 課題解決案の決定/一旦決めたら持ち続ける強い信念 、C: 固定概念に縛られない/自分で自分を縛らない
税所君の場合は学生時代の自己体験(苦しかった事も、希望を感じることができた事も)が強烈なベースとなっていて(A)、それが彼の仮説検証サイクルを回し続ける力となり燃料となっているのが伝わってきます(A&B)。正直私はビデオを使った塾に通ったことがないので彼の信じる(B)については実はあまり良く分かりません。でも、その威力を強く信じている人が前に物事を進めて行く姿には強い刺激を受けますし、羨ましくも思います。(とはいえ自分は他人の(A)を借りる事はできない人間なのでマイアジェンダ探しは続きます。周囲にそれらを見据えて活動している熱い人達が多く焦る時も数年前はありましたが、最近はマイペースな模索の旅を続けています)
そうすると、税所君の突出しているところは何か?個人的にはこれは(C)だと思っています。自分でもたまに嫌になるくらい保守的な見方をする傾向のある私からすると「え?!」というような展開に彼はぴょんぴょんと飛んで行きます。
年齢、立場・役職、国籍、地域・・彼の見ている世界は私のような人間が見ている世界に比べ「境界線」が薄い(または場所によっては存在しない)のだと推測してます。
飛び越えてみて初めて見えてきた世界が魅力的だったときの喜びと、そうなるときの確率がそうならないときよりも高いということを税所くんの身体と心が覚えているから常にあのようにぴょんぴょんされているのかもしれません。(もはや条件反射、無意識の世界)
でもこの本に書かれているように失敗しちゃうときもあるのです。ぴょんと跳ねすぎて不時着しちゃったみたいに。でもそのときに前を向き、また飛びはじめる彼の意志力。いつか自分が転んだ時に、これを思い出し、見習いたいと思います。
30歳にして「大きな失敗」の心当たりのない人生。それってどうなのだろう、と考えます。税所くんのチャレンジストーリーを見ながら、自分は彼みたいに何かに全力で取り組んだことってあっただろうか、そんなことも思います。
一生懸命頑張るということと大きなチャレンジに取り組むということは似ているようでちょっと違うのではないか、とも最近思います。自分は結構環境の変化を受けて一生懸命頑張ったり、怠け者になりがちな自分の人生に刺激を与えるという目的の元外部環境を変えるということで「一生懸命頑張るモード」にすることはある程度してきたように思います。一方で後者の事例がほとんど記憶にない・・30代は一生懸命頑張るんだけじゃなく、重要な時に勇気を出して大きなチャレンジにも冒険してみたいと思います。
関連した話ではAcumenでの今朝のミーティングでも「我々は失敗からの学びも大きい、そこからの学びを応用して、更なる成功体験につなげたいのでしっかりコミュニケーションしていくのだ」という話がありました。
税所くんが世間に自分の失敗談を共有するために本を書いた訳ではないと思うのですが、成功も失敗もすべて含めたマイストーリー。これを書き終え、更に前を向き動き出している税所くんの頭の中にはまた次の世界が描かれ始めているのだと感じます。
■ The humility to see the world as it is,
the audacity to imagine the world as it could be.
■ The radical idea of creating hope in a cynical world
■ The ambition to learn at the edge,
the wisdom to admit failure,
the courage to start again
■ Standing with the poor, listening to voices unheard
■ Leadership that does what is right, not what is easy
税所くん、次会う時はどこの都市だろうね。
身体に気をつけて!
ちゃんと失敗してる?
転ぶといえば、最近どこかで読んだ本(かスピーチかどこか)で「『自分の人生の大失敗はこれでした』が言えない人は大したチャレンジをしてきていない人だ」というメッセージに出会いました。結構しばらく日が経っても頭に残っています。30歳にして「大きな失敗」の心当たりのない人生。それってどうなのだろう、と考えます。税所くんのチャレンジストーリーを見ながら、自分は彼みたいに何かに全力で取り組んだことってあっただろうか、そんなことも思います。
一生懸命頑張るということと大きなチャレンジに取り組むということは似ているようでちょっと違うのではないか、とも最近思います。自分は結構環境の変化を受けて一生懸命頑張ったり、怠け者になりがちな自分の人生に刺激を与えるという目的の元外部環境を変えるということで「一生懸命頑張るモード」にすることはある程度してきたように思います。一方で後者の事例がほとんど記憶にない・・30代は一生懸命頑張るんだけじゃなく、重要な時に勇気を出して大きなチャレンジにも冒険してみたいと思います。
関連した話ではAcumenでの今朝のミーティングでも「我々は失敗からの学びも大きい、そこからの学びを応用して、更なる成功体験につなげたいのでしっかりコミュニケーションしていくのだ」という話がありました。
税所くんが世間に自分の失敗談を共有するために本を書いた訳ではないと思うのですが、成功も失敗もすべて含めたマイストーリー。これを書き終え、更に前を向き動き出している税所くんの頭の中にはまた次の世界が描かれ始めているのだと感じます。
Acumenのマニフェストより
最後に、今年4月にAcumenが発表した8つの'mini' manifestos。その中で税所くんが体現しているな、と思ったものを自分が好きなフレーズ順に並べました。■ The humility to see the world as it is,
the audacity to imagine the world as it could be.
■ The radical idea of creating hope in a cynical world
■ The ambition to learn at the edge,
the wisdom to admit failure,
the courage to start again
■ Standing with the poor, listening to voices unheard
■ Leadership that does what is right, not what is easy
Acumen Office |
税所くん、次会う時はどこの都市だろうね。
身体に気をつけて!