つながりが生まれるきっかけ、強まるきっかけ
グループがグループとして力を発揮するためには7つの矛盾を乗り越えなくてはいけないという。
Paradox of identity
Paradox of disclosure
Paradox of trust
Paradox of individuality
Paradox of authority
Paradox of regression
Paradox of creativity
過去エントリー:[課題読み物メモ] A paradoxical conception of group dynamics(グループダイナミクスの逆説的な概念)
最近、この2.と3.を特に考えることが多い。
ただ、文脈はグループダイナミクスではなく、個人同士の人間関係において。
自分にとって大切な日本にいる仲間たち、海外にいる間に出会った仲間たち。彼らとの日々のやりとりを通じて考えるようになったこと。それは、つながりのきっかけを提供してくれるのは一人一人の持っている「個性・特有の経験や想い・強い何か」だということ。
それぞれがやってきたこと、これからやりたいこと、やるべきと考えていること、そのために欲していること。その背景にある考え方や行動の軌跡。そういった、その人個人の「らしさ」を際立たせる強いストーリーや想いが伝わってくる時に、人と人が(特に遠いところにいる人間同士が)つながるきっかけになったりする
一方で、そうやって構築された関係を深いもの・継続するものにするために重要なのは「強いもの」じゃなくて「脆さ」かもしれない、ということ。
相手が少し弱い部分を見せてくれることをきっかけに、自分も見せようという気持ちになる。または、自分が落ち込んでいるときに相談するから、相手もそういう状況になったときにこっちを頼ってくれたりする。
強さと脆さとが共存していることが安定した絆を人と人の間に生むのかもしれない、そんな仮説を最近持ち始めている。物理的にも時間的にも距離のある二人の人間を本当の意味で継続的につなげてくれるものは、お互いの弱い部分、悩んでいる部分、恥ずかしい部分に対する理解があるかどうかなのではないか、と。
さらに、こういう関係にある個人同士は鏡のように相互に反応し合うということもある気がしている。きちんとした信頼関係があるから、弱い部分を共有できるのか、またはそういう側面を見せられたことをきっかけに関係が深まるのか。
プライドなどが邪魔したり、心理的安全性不足、ラポール形成不足などが原因で自分からShareできない相手から、その人の深い部分をShareされることは滅多にない。そして、その逆も然り。
相互が順風満帆なとき、または共通の何かに共にワクワクを感じているときにやりとりをする関係も刺激的であるものの、ふとした瞬間に「あぁ、この人とこの人生で出会ってよかったな」とか「I am so glad that you are in my life」って感じるのは強さも脆さも共有し合えているような相手との関係だったりする。
そんなことを思ったりする。
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