Tomoko Matsukawa 松川倫子

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「正しい答」は自分の中に

色々なオンライン記事を見ていると日本では就職活動が一部のところでテーマになっているらしい。若くて真面目である程度ambitiousな世代が活発に動き始める就職活動。

自分は

  • 日本の高校→アメリカの4年制大学

  • 経済学ではない学部を卒業→金融

  • 金融→教育系コンサル

  • 教育学で修士留学

という変わった経験を歩んで来たせいか?人を間接的に紹介されたりお茶やお食事を一緒にしたりすることが年を重ねるにつれ増えてきた。最近は転職相談や留学相談も増えてきている。

そんな中、近年特に意識して伝えようとするのは、はじめに「これはあくまで自分の体験からくるアドバイスだからバイアスが入っているかもしれない」という但し書きをつけること。

わざわざ相談しに来てくれる子達は本当にキラキラしてて真っ白で、社会人から提供される情報や意見の吸収力が高い。自分の発言がその子達の判断に影響を与えてしまうかもと思うとあまり迂闊なこと言えないな、と思ってしまうくらい。

その中でたま〜に聞かれるのが「どっちがいいと思いますか?」という質問。または「xxで経験を積んでから◯◯に進むのと逆の順序とどっちがいいでしょうか」という質問。

私は自分の経験上どちらか片方しか知らないことが多いからそういう質問に対する答え方にはとても慎重になる。

同じ業界の中でも所属する組織やその時一緒になった仲間のミックスで人の経験というものは千差万別。また、そもそも人間の性格の違いで同じ環境にいても感じ方は異なるもの。もちろん普遍的な要素というものはあると思うけれども最終的にその人にとっての「正しい答」「選択」はその人が決めるしかない。

・・・と自分が今そう言えるのはもともと自分が他の人の意見に振り回されることの多い子だったから。

特に年上の人の意見に影響を受けやすい傾向があってそれに気付いた母はある時期から「自分がいいと思ったらいいんじゃない、自分らしいのが一番」と私に言うようになった。

「自分がいいと思うのってなんだ?」「自分らしいってなんだ?」という問いに対する解を求めるべく、色々な人と話をして考え方や生き方に触れることのできる機会を増やした。

多くの人と会い、話を聞き、それぞれの「その人らしさ」に触れることで少しづつ自分らしさも見えるようになった気がする。私には「将来■■になりたい!」とかがなかったのでこのようにして時間はかかったけど多くの人との関わり合いや体験の積み重ねで今ここにいることができている。その課程で「自分らしさ」や「自分がいい」と思うものもぼんやりと見えて来た。これが社会人として人生を歩むってものなのかぁとか改めて最近思ったりしている。

これまでの経験で学んだ自分にとって大切なこと3つ:

  1. 一人の人の意見を鵜呑みにせず、色々なところから情報を集めること「正しい答」が存在しないからこそ、自分の足で動いて自分の目と耳と口をつかって、ジグソーパズルのピースを集めなくてはいけない。

  2. 最終的には自分の「心」の声を信じて選択をすること(「頭」を完全に無視する、という訳ではなく、「頭」が発達しつづけていると「心」の声が聞こえなくなってしまうことがあることを意識する)(①をしっかりすることで一つの見方が「頭」に植え付けられて支配されることも少なくなる)

  3. そしてある選択をした後も時折自分の「心」の声を聞く事ぼんやりと考えてもいいし、人との対話を通じてでもいいし、アートやスポーツなどで頭の中を空っぽにさせてから考えてみる。自分は今の仕事のどこが「好き」でどこが「ちょっと違う」のか。その「好き」と「ちょっと違う」がそれぞれ何なのかを見つめてみる。「好き」をつきつめるために行動するのもいいし「ちょっと違う」を変えるために行動するのもいい。それが次の①を始めるきっかけになるから。

どこに就職し、どこで働いていても(どこに留学しても)自分についての発見はできるし、環境に流されないで自分との対話を続ける限り、よりハッピーになれる場所に行く事、または創ることはそのあとの自分の行動次第でできるということ。②や③を繰り返すことによって自分の「心」の声に対する感度が高まり、自分の「心」に忠実な選択肢の可能性ももっと見えてくるものだと思う。

以上が30歳の自分が自分の経験を踏まえて得た学び。今の決断が今後の将来を決めてしまう、正しい答はどれだ?というプレッシャーを感じている就職&転職&留学検討者の人に少しでも参考になれば嬉しいです。

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