Tomoko Matsukawa 松川倫子

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チームラボ (teamLab) という会社に出会いました

過去の出来事振り返りシリーズ、再び。今回は4月12日にハーバードに来ていた チームラボ社との出会いの話

事の発端はハーバードのデザインスクールにいる友達がFacebookのグループWallに4月10日に投稿した以下のメッセージでした。

「今週の金曜日の午後、日本からTeamLab代表の猪子さんを招いて、 フランクなレクチャー+Discussionの場を設けました。(中略) Check out some of their work  here A quirky interview with Inoko in Time Out Tokyo  here:

上記をクリックして興味が湧いたので、私のデザイン系のことに詳しい親しい友達に「TeamLabって知っている?」と聞いてみたところ 「おぉ!スーパークリエーター集団」 との返事あり。

ちょこっと検索をかけてみたら 「『愚の骨頂だったことが『いいね』に変わる』猪子寿之が見据える、 次の時代のクリエイティブ」 という2012年4月の記事を発見。上記の場に行く事を即決し、トコトコと出かけてみることにしました。

参加前の自分の同社の理解はこんなかんじでした( 同社ホームページ同社Facebookページ
・Creative agency, interactive design firmと書かれているということ
・社員にはcreative coders(プログラマー), UX (user experience)  designers ,architects, graphic designers, engineers and artistsを抱えているということ
・設立は2000年
・2005年の6月にチームラボビジネスディベロップメントをトランスコスモス社との合弁設立という経緯あり(元トランスコスモス社の友人経由で後日知った事実)

当日は社長の猪子さんとマーケを担当されている工藤さん。二人ともクリエイティブなお仕事をされている方々らしいオーラをまとわれていて格好良かったです。長旅の飛行機到着直後、空港からキャンパスに直行していただき、すぐ開始された猪子さんによる英語でのプレゼンテーション。同社のプロジェクトやビジョンなどをご紹介いただきました。300人ほどの社員がいるということや社員に外国人も多いということもプチ発見でした。

同社のプロジェクトのほとんどは同社のホームページにありますが、 自分のお気に入りトップ3はこちらです★




ロジックでは説明できないけれど心が動かされるもの。そういうものとの出会いは大切にしたいと最近特に思っているのですが猪子さんが語っていたメッセージは自分にとってそのような内容でした。

世の中にはこういうことにあまり興味がない人も多いのかもしれません。

私が今まで過ごして来た世界の大半はロジカルの世界であり、従来の「ハコ」に収まる、分かりやすい話でないものについては若干懐疑的な見方からはじめる人も多くいる世界です。

チームラボのような世界の方々と私が昔いた世界の方々が交わる事は今はまだ多くないのかもしれませんが、彼らが目指しているものは多くの人の共感をこれからどんどんと呼んでいくのではないかな、と感じたのを覚えています。

デジタルテクノロジーを活用して 「テクノロジー、デザイン、アート、サイエンスの境界線をなくす」 「デザインやアートに対してサイエンスを応用し再現性や規模化を」といったことを掲げているチームラボ社。

いくつか印象的だった同社の特徴について語られた言葉たち。

「もともと何かの目的のために存在していた行為に新しい行動を加え、その行動をインターフェースにして新たな価値を呼び込む」「日本文化の特徴である『行為の美しさ、行為そのものに伴う精神性や宇宙のつながり』を意識する」「日本には本来の目的のためにあった行為が独立して、行為そのものが目的になったものがいっぱいある、チームラボはそのような特殊な文化からコンセプトを抽出している」※上記は茶道が日本で発展していった過程を例に説明

特に印象的だったのは以下の点
「シリコンバレー中心に発達したPCやタブレットやインターネットなどは個人の能力やマインドスペースの拡張のように感じられる。その際インターフェイスという概念は個人の意志をデジタル領域に伝えるために発達してきた(キーボード、マウス、タッチパネル、メガネなど)(個人の)脳の拡張なので必ず自分の肉体を通じているし、自分の意志が中心にある・・・このように今まで発達してきたデジタルテクノロジーは同一空間の個人的利用だった気がする、どう物理的な空間を超えるかという話」

「(上記のような)人間個人の拡張といったものとは別の物理空間の拡張に自分達は興味がある。(紹介されたハンガー、喫茶などの事例のように) 個人(自分)は介在しても介在しなくてもいいし、参加するのは自分でも良ければ他人でも良いし、自分を含んだ曖昧に定義された集団でもいい世界。個人(自分)は意志があってもいいし、なくてもよい。自分や他人の行為によって拡張されたインターフェイスを何らかの目的を持って使う、そしてそのユーザーの行為そのものをコンテンツにする。人の意志は他人から見えないけれど、物理的な空間での行為は可視化できている。これらを空間上のコンテンツにする。」

「同一空間デジタル領域の個人利用からデジタル領域の同時空間の複数人利用へ」

最後に彼が言った言葉が印象的でした。

「(チームラボは)個人が尖った集団ではない」
「最終ゴールは見えていなく、プロトタイプのまま走っている」

なんだか色々な意味で日本発らしいクリエイティブ集団だな、と思ったチームラボ社との素敵な出会いでした。セットしてくれたKenya、ありがとう★

情熱大陸のYouTubeもアップされているみたいです。中国語のtranslationつき( リンク

WORKSIGHTの2012年12月の記事 でも同社の方が話されていますね。かっこいい。


2013年9月追記:2013年の夏に同社で短期のお手伝いをしました
日本一時帰国(2013年8月)振り返り〜前半
そのとき関わっていたプロジェクトはこのようなものになっています
「学ぶ!未来の遊園地」

2013年10月追記:先日、会社の受付の近くでなんと工藤さんとばったり再会(注:マンハッタンです) Japan Societyでの展示開始の前日でした。オープニングセレモニーにご招待いただき、久々にマンハッタンでチームラボワールドを満喫しました。