Tomoko Matsukawa 松川倫子

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海外ドラマ@Netflixにハマっているので

2012年の夏にアメリカに来てから、使い始めた Netflix。月額定額を支払い、その期間オンラインで配信されているビデオ(映画/ドキュメンタリー映画/ドラマ)が観放題というサービス。iPadに入れているこのアプリは自分のお気に入り。日本は未進出。(日本語で書かれた2012年の記事を見つけたので、ご存知のない方は こちら

昨年夏の一時帰国中に流行っていた「半沢直樹」をアメリカに戻ってから観てみたり、空いた時間に、これまた色々話題になっていた「明日、ママがいない」を見たときに感じたこと。それは、「日本のドラマもいいのだけれど、自分はNetflixの影響のせいか「海外ドラマ中毒」が進行しているな」ということ。

ストーリーの構成、実力派の俳優/女優さん幅広さ、セットのつくりこみや撮影シーンの迫力・・・映画並の海外ドラマ。そんな事を、映画関係のお仕事をしている方と話していたら「そりゃ、制作費の桁が違うのよ」と言われ、そのことに興味がわいたので、今回は少し調べものをしてみました。

①Netflixという会社について(軽く)
②こちらのドラマと日本のドラマの制作費の違い
③私が今まで見て、オススメのドラマ

①Netflixという会社

自分が使い始めたのは2012年。それまで聞いたことも無かったこの会社の創業はなんと1997年。今のような購読モデルを始めたのは1999年。IPOは2002年。黒字化が2003年と Wikipedia情報。最初はDVDの郵送を主にしていたようですが、2007年頃からネット上のオンデマンドビデオ配信に焦点を移して行きます。

2013年末の時点で米国での会員数が3310万人とか(これって国民の10%強、米国でのビデオストリーミングサービスでの市場シェアが30%超らしい)全世界会員数は合計5000万人以上。海外展開も近年始めたばかりです。

元々、視聴者一人一人にあったビデオの推奨(Amazonのオススメと同じ)アルゴリズム開発に力を入れていたことが有名だったようですが、最近はNetflixオリジナルの作品製作に注目が集まっている印象です。2014年初には同社オリジナルのThe Squareという作品がアカデミー賞にノミネートされていたようですし、2013年にはHouse of Cards(後述)、Arrested Development、Hemlock Grove全てがエミー賞にノミネートされたことも話題になっていました。

このWikipediaの記事の最後のフレーズを以下引用。確かに自分の人生にNetflixが出現したことで自分にとっての「ドラマを見る事」が昔に比べて変わったな、と。
The Netflix model has also affected viewers’ expectations. According to a 2013 Nielsen survey, more than 60% of Americans admit to binge-watching shows and nearly 8/10 Americans have used technology to watch their favorite shows on their own schedule . [285] Netflix has successfully continued to release their original content by making the whole season available at once, proving that viewer habits have changed. Audiences no longer want to watch just one episode a week at a specific scheduled time; they want the freedom and control over when to watch the next episode at their own pace. Netflix has capitalized on these habits by automatically playing the next episode in the series, knowing that 15 seconds isn’t long enough for viewers to decide to stop watching; by the time the next episode starts they are already hooked . [286] - http://en.wikipedia.org/wiki/Netflix 

②制作費の違い

で、実際どのくらいそのスケールが違うのか、と調べてみました。

まず、日本の話。NAVERまとめで「 驚愕!テレビ番組の制作費」というのがあって、正しいのか分からないのですが、例えば月9の「月の恋人」5000万円。全8話。なので単純計算すると一話当たり625万円くらいということになります。

一方 様々なネットのソースを見ていると 海外ものは この場合米国発のもの テレビドラマ1時間ものは平均して200万ドルから300万ドルの費用がかかっているとありました 1ドル100円だっとしたら2億円〜3億円 しかも一話当たり 前掲の「House of Cards」は一話当たり450万ドルらしいですし 今話題の「Orange is the New Black」は400万弱水準という話 情報源Business Insiderの記事

桁が・・・確かに違いすぎる。

しかも、作っている「量」も放映されている「期間」も大きく異なっています。日本のドラマは8-11話くらいだと思うのですが、海外は「24」や「Prison Break」を見ていた人がいればご存知のように「長い」です・・(視聴率の競争も激しいので流行っていなかったら続きもしないようなのですが)

例えば
1998年から2004年まで放映されていたSex and the Cityは全94話
2008年から2013年まで放映されていたBreaking Badは全62話。
2007年から2012年まで放映されていたGossip Girlは全121話。

・・・・・

こうやって書いていくと、自分がいかに多大な時間をドラマ鑑賞に費やしているかが分かり、ややヒヤリとします。ま、とはいってもなかなかすぐに辞める事はできなさそうですので、せめて「日常会話英語を磨くため」とか自分に言い訳中。


③オススメのドラマ

そんな「多大な時間投資」をした結果、自分が人に奨めるとしたらどのドラマにするかな、というのを考えてみました。

一部の女子向けには有名な Sex and the City(大学時代全盛期だったので台詞を覚えているくらい観ていた)や Gossip GirlThe O.C.(終わりはやや微妙)があると思うのですが「Must See」かどうかというと人の好みがあると思うのでちょっと違うかなーと感じたり。

また、オーストラリア人の俳優Simon Bakerがプロボノ弁護士として活躍する The Guardian(2001-2004年放映)(日本語では 「ヒューマニスト〜堕ちた弁護士」らしい)や天才詐欺師がFBIとコンビを組みながら事件解決をしていく White Collar(2009-)(日本語では 「ホワイトカラー」)、平凡な化学の先生だった普通のお父さんがどんどんとドラッグマフィアの闘争の首謀者になっていく Breaking Bad(2008-2013)(※やや内容はViolent)も全部見ましたが、これも「Must See」かというとそうでもないような気がします。(もちろん楽しいのですが)

今「Must See」でオススメするのは最近見る機会のあった以下の3つ。加えてNetflixオリジナルの話題の2つについても追記しました(それも気に入っているので)

一つ目は2007-2012年に放映されていた 「Damages」:主人公の女性二人は、共に弁護士。最初は雇い主とインターンといった関係の二人ですが、途中で共犯になったりライバルになったり・・・。過去の現在の行ったり来たりの切り替えを織り交ぜながらの壮大な長期サスペンス。Glenn Closeも迫力があるけれど、 Rose Byrneが綺麗すぎる。

もう一つは2012年から始まっている 「Scandal」。舞台はワシントンDC。政治的駆け引き、家族愛、恋愛、事件、狂気、意外な展開・・・飽きさせない。主人公の Kerry Washingtonがかっこいい。早くNetflixに次のシーズンがアップされないか、今から首を長くしてまっているところ。

http://scandalmoments.tumblr.com/Calendar

そして2011年から始まり、そろそろ終わるか!と思わされながらまだ続いている 「Revenge」。舞台は豪邸の並ぶ東海岸の別荘地。無実の罪を着せられた父の汚名をはらすという復習劇を中心に繰り広げられる様々な人間のドラマ。Gossip Girlと同じだけれど、金銭感覚があまりにも違う世界で、でも、それが面白い。 Madeleine Stoweは50代半ばだと思われるけれど、綺麗すぎて画面ドアップに映し出される彼女の表情にいつも惹き付けられてしまう。


・・・・ここまで書いてみて、如何に自分の嗜好が「女性が主人公でかつテーマがダークなもの」に偏っているかが分かりやすいなー、と。自分は人間の持つ多様な側面(強さも弱さも野望も安らぎも綺麗なところも醜いところも)が見える系のドラマが好きなんだなーとも再認識。

ちなみにNetflixオリジナルで全米で話題になっていた 「House of Cards」(2013年から)(見ています&お気に入りです)は自分の好きな、数少ない男性主人公のドラマの一つ(最初のシーズンは女性も多く登場していましたが)。舞台はワシントンDC。政治ドラマ。これも「野望/思惑/策略」系。上記の全てに共通している要素。

そして最後は最近周囲に勧められて見始めたもう一つのNetflixオリジナル 「Orange Is the New Black 2013年から これは主人公どころか登場人物ほとんど全て女性 舞台は牢屋の中 女性同士に生まれる緊張感や友情/愛情 それぞれの人生で抱えた心の傷や周囲の人からのサポート 異なる人種間に存在する価値観の違いやLGBTというテーマ まだ見始めたばかりですが楽しく見ています

その後見始めてハマったもの。
The Fall 2013年から ・・進行中 楽しい やや狂気的・・主人公女性
Mad Men(2007年から)1960年代の米国の広告代理店マン達を囲むドラマ、ドラマでのJanuary Jonesが美人すぎる。MadはMadison Aveの略。
The Killing 2011-2014年 ・・これも女性主人公 相棒がいい感じ 事件の展開が結構複雑&早い 犯人像がなかなか見えず 長編サスペンス 途中少し中だるみ感はある

調理中やジムで運動しながら、洗濯機が終わるのを待っている間・・・・ちょっとしたスキマ時間にipad上で「いつでもどこでも」がやっぱり便利。その便利な一方で、気軽に見れちゃうから「あと一話」ってなってしまって、中毒性も高いのだけれど。

もう久しくテレビのある生活を送っていないけれど(日本の時から)テレビがないからといってドラマを見ていない訳ではないのです。むしろ普通の人より見ている時間は長いかも・・・。

なにごとも程々にしたいものですが。

後日談

他にも周囲の人にオススメ、と言われたもの
Downton Abbey 2010年から
Friday Night Lights 2006年から
Suits(2011年から)
Twin Peaks 1990-1991年の
The Good Wife 2009年から