Tomoko Matsukawa 松川倫子

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キャリアデザインにおける優先順位

最近とあるアンケートで「今のキャリアでの以下の6つの項目の優先順位をつけてください」と聞かれました。その6つの項目とは「やりがい、家族・パートナー、健康、収入、レジャー、地位」だったのですが、同順位はNGという指示でした。えいやっと並べてみたものの終わった後にややモヤっとした気持ちになりました。


例えば

  • 「やりがい」一つにとっても自分の強みが活かせる、とか、大きな何かに自分が貢献している手応えが得られる、は別物だし、

  • 6つに入っていなかった「働き方」は結構大事な要素だったけれどそれはなかったし(労働時間・場所の柔軟性、成長機会、メンターの存在など色々)

  • 私は「誰と働くか」も結構重要で、

  • 更に言うと、「家族・パートナー」も自分を育ててくれた家族と今&将来を共創する家族とは微妙に違うかも、と思うのです

・・つまり一呼吸置いて考えてみたら、要は「そもそもMECE(参考:MECEとは)じゃないものを順位づけする」というのがやや心地悪かったのだと気づきました。

とはいえ、こうやって自分の働く場所・働き方を定める際に大事にしていることは何かという点を定期的に振り返るのはいいな、とも思ったり。転職活動時期などはよく考えることですが、しばらく安定した場所にいるとなかなかそういうことに思いを馳せることが少なくなったりするものです。

「自分が仕事に求めるもの5つ」

ちなみに、以前友人が呟いていたことを思い出しました。

今の時点で、自分が仕事に求めるものを5つ挙げると:

① #ソーシャルインパクト(一定の期間内で達成できるインパクトの大きさ)

② #リーダーシップ を発揮できるか

③ 出張・他地域での勤務の機会

④ 新しいスキルを得られるか

⑤ コンペンセーション

他の30代はどうなのかな? — Tomohiro Nagasaki (@tomo_nagasaki) September 26, 2017

当時の私のそれに対するコメント。

私は

#ソーシャルインパクト 特にレバレッジの要素

② チーム、上司がAdaptiveでありRigorousであるか

③ 自己成長の機会 (リーダーとして、人間として)

④ 働き方の柔軟性

⑤ ニューヨークでなんとか生活できる水準の報酬(年一度の一時帰国の旅費含む) https://t.co/pPwSLzR3S7 — Tomoko Matsukawa (@Mokomoko924) September 26, 2017

先述のアンケートにあった6つの要素に当てはめてみると、①が「やりがい」、②該当なし、③も「やりがい」でしょうか?、④間接的には「家族・パートナー」「健康」「レジャー」に影響があり、⑤は「収入」という感じでしょうか。「地位」以外は何とか収まるような気もします。

それにしても地位って何だろう。組織内の地位でしょうか。なんでそれが欲しくなる人がいるのだろう。それに付随するauthority?reputation? Authorityがなくとも個人として、仲間としてリーダーシップを発揮するように、という組織文化に染まっているせいか「地位」という概念が自分にとっては一番遠い存在だなぁ、とも考えさせられました。

Employee Value Proposition

そんなことを書きながら思い出したのがHR・人材系の世界の話で近年よく出てくるTPV (Talent Value Proposition)、Human Capital Value PropositionまたはEmployee Value Propositionという考え方。どれも同じことを指すのですが、簡単にまとめると「働く人が所属組織から得ることのできる多様な『価値』のパッケージ」みたいな概念のことです。

EVPでグーグル検索するとたくさんできてきますが、以下の図が結構シンプルでした。収入や福利厚生はあくまでも総合的なvalue proposed by the employer to the employeeのごく一部であり、もっと他のことも多くの人は求めている・重視している、という前提が隠されています。

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Source: https://www.brinknews.com/asia/curating-compelling-employee-value-proposition/

上記のピラミッドの上の方を考慮することのできる状況にいる人は世界でも恵まれている方だとは思いますが、自分の周りはそういう人がとても増えているな、と感じています。

人生のステージにおいて、自分が大切にするものの比重だったり、優先順位とかが変わっていくのかもしれないので、また5年、10年といった先にこのことを振り返ってみるのが面白そうだな、とも。

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