Tomoko Matsukawa 松川倫子

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Acumenで働いている期間がゴールドマンを上回る

先日社内で「勤労5周年のお祝いサプライズ」をしてもらいました。2013年の6月に、大学院を卒業してから関わり始めてからのあっという間の5年。一年前に「Acumenで働き始めて4年」というエントリーを書いてからもあっという間でした。この「5年」の節目というのはちょっと特別な意味があります。

それは、表題にある通り、ゴールドマンに在籍していた期間が5年であったから。

色々な人に「Acumen長いよね」「このセクターもう結構長いよね」と言われることがあるのですが、これまでは「それでも5年勤めていたゴールドマンにはまだ届かないんだけれどね」と返していました。そのあとの相手の反応を見るのもちょっと面白いというのもあって、よくこの「ゴールドマン実は5年も居たネタ」は使っていました(いつも驚かれる)。

でも、これからはそれを登場させる機会もなくなります。ゴールドマンの「ゴ」の字が自己紹介に出てくることも少なくなっていくでしょう。「そうだね、社会人として一番長くいる組織が今の場所」、と。

5年を振り返ってみて

今の組織では何かと機会があると社員同士でAha(自分が得た学びや気づき)を共有し合います。今回5周年のお祝いをされた時も「5年間Acumenにいる人間としてのAha」があればとメンバーに促されました。

その時私が伝えたこと。過去5年を振り返ってみて、自分がこれからの自分へ忘れないように伝えておこう、と思った以下の3つでした。

  • Trust the process(結果・行く末がどういうものになるかが現時点で見えなかったとしても、今歩んでいる過程・その体験を信じてみよう)

  • Step into the discomfort(楽な場所に居続けるのではなく、居心地が悪くても成長の可能性がある場所に自分を押し出してみよう)

  • Use peers as your support system(周囲にいる同志・友人とのかけがえのない関係に感謝し、支え合いながら前を向き続けよう)

そんな自分の振り返りをする中で、私の同僚が去年、彼女の5周年の時に共有してくれたAhaを読み直していて、その内容にとても共感しているので、日本語意訳をメモ代わりに残して置きます。

「5年働き続けてよかったこと」

  • ここでの5年間は、様々なことを私に教えてくれました。自分が苦手なことは何か、得意なものは何か、そして突出して得意なものは何か、を深く理解することができました。このような、自分の得意分野の進化をじっくり見ることができたのはとても良かったと思っています

  • ここでの5年を通じて、私は、作業の完了のみならず、システム・仕組みに何らかの影響を及ぼすということに必要なスキルは何かを身を以て習得することができました。サポート役ではなく、自ら何かの形を作っていく役として。それがどんな小さなパズルのピースであったとしても、自分が作ったものを残していくことができたという、手応えを得られたのは長くい続けたからかなと思っています。

  • また、長年に渡り丁寧に構築した信頼関係があれば、多くのことはより容易に成し遂げることができる、ということも学びました。

 「なぜ、自分が5年も働き続けることができたか」

  • 私たちの仕事は理想主義的な側面がある日もありますが、現実的な部分にフォーカスしなくてはいけない日もたくさんあります。私自身この組織でやっていこうと強い気持ちの日もあれば、その気持ちが揺らいだ時期もあったりといろいろな時期がありました。その都度様々な理由で結局Acumenに残るという決断をしていたような気がします。それが組織のミッションという時もありましたし、自分の社会人としての、プロとしての成長余地がここにまだあるからという理由の時もありましたし、またはプライベートが不安定でこの仕事が自分の人生で唯一の安定剤だったから残っていたという時期もありました。それを経てこの5年が教えてくれたことは、これら理由がそれぞれ全て正当なものであり、ある特定の一つのキラキラした理由で5年も続いたのではないということです。

  • そして、最後に最も大事なポイントとして「人」があります。I consider the people here to be some of my bestest friends, greatest mentors, biggest inspirations and most simply, my family. このように自分が感じる人がこの組織にいたから、自分は5年もここで続けることができています。

組織・職場というのは不思議なもので、何に取り組んだか、何に成し遂げたではなく、自分がその場に居続けたことで、どういう自分になっていったか、という切り口でその存在の影響力を感じることがある。そんなことを思わされた節目のタイミングでした。

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