Tomoko Matsukawa 松川倫子

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アレルギーとアトピーと乾燥と

一気に涼しくなり、湿度がグーンと下がったニューヨークに東京・ムンバイから戻ってからの1ヶ月半。持病のアトピーがなかなか治らず。在宅勤務の日々が続きます。

そんな中、あることに気づいたので備忘録としてここにまとめておきます。

免疫力低下とアレルギーとアトピーと乾燥の無限ループ

症状が落ちついている時はそこまで日々の生活に支障がない慢性のアトピー・アレルギーですが、マイナスのループに入るとあっさりと重症になり、そこから抜け出すのに時間がかかるのが特徴です。そのパターンがだんだんと分かってきました。

まずは疲れが溜まってくることから全ては始まります
  1. 疲れが溜まってくる・外部環境が変化する
  2. 免疫力が低下する
  3. アレルギー源に触れる・体内に摂取する
  4. アトピー症状が出てくる
  5. 肌が乾燥する
  6. 痒くなる
  7. 掻く、またはそうでなくても肌がどんどん水分を失っていく(バリア機能不全)
  8. 赤くなる、痒くなる、腫れる
  9. その時期にまたアレルギー源に触れる・体内に摂取する・・4番→9番→4番のループへ
最近このループをまさに体験していた(している)わけですが、自宅勤務しながら色々と考えていた際にあることに気づきます。

「疲れをまずは取らなきゃ」と①への取り組みを意識して自宅でゆっくり休んでも、「免疫力を強化していかないとね」と②を意識して漢方を飲んだり、キノコサプリを摂取したり、体を冷やさないようにしたり、ストレスを溜めないようにしても、 肌の乾燥サイクルを止めないとループ脱出は不可能。でも、まさにその 保湿対策に自分にとっての落とし穴があったということに。

Photo by Samuel Scrimshaw on Unsplash


乾燥をまず止めなきゃいけない

肌が水分をキープする力を失っているならば、とりあえずそれを支援しなくてはいけない。もちろん免疫力回復のための睡眠・栄養バランスのある食事とか低ストレス状態の維持も大事なのですが、まずは水分。H2O!

H2O!と肌が叫んでいる状態なので、 AveneのThermal Spring Waterが肌が喜ぶ唯一の味方な状態。でも水を肌に乗せるだけじゃ不十分。

こういう状態の時に皮膚科に行くと、患部を刺激しない形での保湿が必至ということで、大抵外用薬・塗り薬を使うようにと勧められます(サプリや漢方などを教えてくれる場合もありますが)。あとは掻くのを減らすための抗ヒスタミン剤とか(クリームまたは飲み薬)。

"Dry skin is caused by a loss of water in the upper layer of the skin. Emollients/moisturizers work by forming an oily layer on the top of the skin that traps water in the skin. Petrolatum, lanolin, mineral oil and dimethicone are common emollients. Humectants, including glycerin, lecithin, and propylene glycol, draw water into the outer layer of skin. Many products also have ingredients that soften the horny substance (keratin) that holds the top layer of skin cells together (e.g., urea, alpha hydroxy acids such as lactic/citric/glycolic acid, and allantoin). This helps the dead skin cells fall off, helps the skin keep in more water, and leaves the skin feeling smoother and softer." - WebMD

私はちなみに7年前に脱ステロイドをしているので、ステロイド軟膏は使いません。そう伝えると皮膚科の先生もステロイドがほんのわずかのものか入っていない保湿力の高いクリームを勧めます。即効性のあるステロイド軟膏でない保湿クリーム。 薬局にもネットにも存在するいろいろな「敏感肌用」「乾燥肌用」保湿クリーム。

藁にもすがる思いでそれらを顔・首に塗り、改善を祈る。そういう感じで何とかループを脱出するサイクルを繰り返していたのが過去数年でした。

重症期を乗り越えた回復フェーズになると、私の場合、痒みは減って行くのですが肌が乾燥で赤く腫れて粉をふく状態から正常になる、 ここのフェーズが一番時間がかかっていました。二歩前進、一方後退、という感じ。

この時期大事なのは保湿剤・クリームですが、実はその保湿クリームが私にとっての落とし穴となっていたことに最近気づいたのです。 皮膚科の先生が、様々な場所で「アトピー肌に」と勧めらくれる保湿クリームに、実は私がアレルギーを持っている化学成分が入っていることがある、と。

保湿クリームにも色々

軽症な状態な時は皮膚科の先生がお勧めしてくれたものをつけてそのまま保湿されてサイクル脱出することがあるので皮膚科の先生のせいではないのです。

先生のせいではないのですが、 重症な時は自分がアレルギーがあると言われているマスタードであったりグリーンピースを少しでも口に入れるだけで一気に反応が出てしまうくらい全身が敏感になっている時。つまりこの時期は 自分の肌につけるもの・口に入れるものに厳重体制を敷く必要がある時期なのです。そう、超Selectiveにならなくてはいけない。


口に入れるものはこの間のアレルギー検査の結果でよくわかったので徹底的に避けるようになってきたのですが(この発見も今年にできたばかりなので、行動に移すのはまだあまり慣れていない)、肌につけるものは保湿のことばかり考えていて成分をよく見ていなかったのですね。あんなに化学成分でアレルギーがあるものが検査で分かっていたのに・・・。

それが私がはまってなかなか抜け出せなかった落とし穴。回復を遅らせていた要因の一つだと最近思うのです。

具体的には以下のような感じです。

アトピーに良さげなのに自分にはダメな製品がいっぱい

まず、重症なとき英語ではXerosis(乾肌症)と呼ばれる時に大事なの成分の一つはUrea(尿素)なので、尿素が入っているクリームをざっと検索してみましょう。

すると、いくつか良さげなのが出てきます。

一つ目は私の大好きなAvene社のこちら: Akerat Smoothing Exfoliating Cream。商品説明箇所にhypoallergenicという単語が使われていたり、何よりAveneの他の商品(この洗顔料も肌に優しくて◎)が大好きな私はうっかり購入しそうになります。以前ならば。

でも、今は成分リストを確認します。残念。4番目にあるPropylene Glycol (PG)は私のアレルギー源NGリストの成分です。
 
二つ目は Urea creamで検索して出てきたKiehl'sの Ultra Facial Overnight Hydrating Mask ここもPropylene Glycolでアウト。

三つ目は痒み止めとしてよく見る Cortizone 10 Anti-Itch Creme, Maximum Strength, Plus Healing Moisturizers。商品の説明にはビタミンAとEが含まれており「the number one doctor recommended itch relief medicine. It sooths dry, itchy skin and reduces redness, irritation and inflammation. The ultra-creamy formula heals skin problems and is safe for sensitive skin.」とあります。まさに求めていた感じのクリーム!成分リストを確認しましょう。
これは私のNGのBeeswaxに加えてMethylparaben(メチルパラベン)、 Propylene Glycolに加えPropylparabenまで入ってしまっているので絶対NGとなります。

そして、この時期は炎症を悪化させないように、保湿クリームだけでなく肌が触れる全てのもの、シャワーを浴びる時に皮膚が触れるものも含めて厳重体制を敷く必要があります。例えば AvedaのDry Remedy Moisturizing Shampoo
 
これはPropanedioがNG、そしてCocamide Mipaも私がNGなCocamide Deaの派生ということでアウト。

これ以外にも化粧を万が一するとしたらそこに使われている成分や歯磨き粉,
手の石鹸や食器洗いソープなど、いろんなところにアレルゲンは隠れています。

つまり

経験値で「これはあまり肌が喜んでないかも」という製品には大体自分にとってのアレルゲンが使われていることが多い、というのはこの夏の検査で分かったことです。ダメな食材もわかりました。

これからは、上記の1-9の中で、どこの状態に今いるだろうかと意識しながら、できる限り早い段階で「厳重体制」に通常モードから切り替えて症状の悪化を早期にキャッチする必要があるな、と今は思います。。

ループに落ちつつあるとき、または落ちてしまったときは肌の保湿を求めて薬局を、ネットを藁にもすがる思いでウロウロします。そんな時は、キャッチコピーに心動かされやすくなっているのですが、冷静に、成分を全て確認し、なるべく刺激が少なさそうなものだけにお金を使うべきだと改めて思います。もちろん過信せず、食事の内容も普段より気をつけるべきですし、その点も心がけておこうと思います。

もちろん疲れを溜めないことや、免疫力を強化するための施策も同時でやっていかないともいけないですね。

ほんと、身体は全ての資本なので、頑張ります。