2年ぶり、5日間のイギリス滞在と幸せの三要素
ロンドンに住む親友を訪ねて
親友の同僚がビザの関係で突然ニューヨークを離れなくてはいけなくなったのは一年半前のこと。その後彼女は一時的に実家のあるカナダで生活したあと、旦那さんと一緒にロンドンに落ち着いた。彼女がロンドンで生活をし始めた一年ほどの間に、私と彼女はシアトルで、ニューヨークで再会を果たしていたが、そろそろリアル再会を再び、ということで今回は私がロンドンに行くことになった。
ニューヨークからのフライトは7時間弱。時差もたったの5時間の距離にあるロンドン。彼女以外にも元同僚・チームメイトの数人が過去数年の間に住むようになった街でもあり、25年以上前に私が家族で3年間住んでいた街でもある。
前回その街を訪れたのは2017年。スペインとイタリアにいく通過点として数日だけ滞在したときだった。この親友Mはまだその街にいなかった。
あるべき/するべきではなく、自分自身が必要としていること
そして、今、ニューヨークへ向かう帰りの飛行機で今回の5日間を振り返っている。思い浮かぶのは最近聞いた ポッドキャストで流れていたこんなフレーズだった。”What you are expected to do vs. what you know is what you need” (あるべき/するべきではなく、自分自身が必要としていること)
今回の旅はまさに「自分自身が必要としていること」をたっぷりと浴びることができた時間だったと思う。
滅多に足を運ぶことのない場所へ旅行に行くと、どうしても「あるべき/するべき」ことに意識が向きがちになる。この場所ではなにをすべきだろう?という想いでガイドブックやネットを開いてみると、観光スポット/レストラン情報が溢れてくる。ワクワクさせられる一方で一瞬「せっかくこの国・街にいるのだから、あそこも、ここも行く『べき』かしら」と心や身体が疲弊しかねない。
でも今回はあえてそういうことを意図的にスルーして「自分にとって大切な人たちにとってbeing presentでいること」を旅の目的においてみた。
そう、この街・国が提供しているものを全て今押さえる必要はない、人がどう思うかも関係ない。自分の心が必要だと思っていたことを大事にしよう、と。
一般的な「イギリス・ロンドンで過ごしたバケーション」像とは全く異なるかなりオリジナル感あふれた「五日間の休暇」は、今の自分にとってとても掛け替えのない思い出になったし、自分にとっての幸せとはなんだろうというものを考えさせられる良いきっかけにもなった旅だった。
David Adjaye - Making Memory (Design Museum in London) |
「幸せの3つの要素」
上記のポッドキャストのエピソードで紹介されていたSubjectively happy(主観的に幸せ)という考え方。番組によると、私たちが「幸せだ」って感じる時には3つの要素のうちのどれかが関わってくるという。それは:
- Achievement (both physical and mentaly where you are working at 85% either building and creating) - engaging in the state of flow 何かを成し遂げたという体験(フローの状態でいることも含まれる)
- Contentment (ease, pleasant, being able to be present) - 景色、食べ物、company 穏やかに満ちた気持ちでいるという体験
- Hedonic (fun, pleasure) icing on the cake - 快感を得られる体験
美しい建築物、穏やかな大自然、多種多様で色鮮やかな鳥たち、美味しい食事の数々、心許せる仲間たち、そんな彼女たちから受け取った精神的&知的刺激の連続、心の琴線に触れる体験となった名作舞台の鑑賞、静かな展示場でゆっくり一人で吸い込むことができた名建築家の感性、技術と愛情と。そういえば今回の旅はこれら三つの「幸せの要素」に満ち溢れていたものだったように思う。
五感が刺激される瞬間がいっぱいあって、それだけでも充実した旅だった。加えてロンドン郊外で「女友達四人旅」ができたのも大きかった。学生時代の時に比べて大人になって仕事や家族や様々なコミットメントを抱えるようになると、一泊旅行とはいえ、それを実施するのは楽ではない。
でも今回は皆がその貴重さを認識し、それぞれスケジュールを工面してshow upし、四人の時間にfully presentでいることができた、それだけでもかなりsense of achievementとcontentmentを得ることができたな、と。
総じて「自分にとって大切な人たち」と「新しいもの」と、一つ一つ丁寧に関わり合うことができた旅となったイギリスでの五日間。
まさにsubjectively、とてもhappy。
四人全員と、それぞれのパートナーのルーツを辿ると代表されてる国は日本、アメリカ、フィリピン、カナダ、イタリア、ケニア、インド、イラン、中国、ドイツと多様なのも面白い。家族が拡大していったらどういう文化・習慣を語り継いでいきたいか、とかも。 pic.twitter.com/j7AVp8oce2— Tomoko Matsukawa / 松川 倫子 (@Mokomoko924) June 16, 2019
備忘メモ:イギリス滞在5日間スケジュール
印象に残った思い出たち:- シルバニアファミリーのお店(懐かしの!)
- トルコ料理屋「antepliler」で仲良し3人組として再会ディナー
- Acumenのロンドンオフィス「Somerset House」訪問(建築が素敵)
- そこでバングラデシュでのAcumenのプロジェクト立ち上げに関わっている子とリアル対面(彼女もバケーションでロンドンに)
- コンラン財団が支援しているDesign Museum、常設展と特別展の一つ
- 特別展にあった建築家David AdjayeのMaking Memory展が素晴らしかった
- 日本人が経営しているうどん屋さん「こや」
- 親友夫婦に手伝ってもらったことで作業が進んだサイドプロジェクト用のwebsite & logoデザイン→ edamame talkプロジェクト(それは別の記事で)
- 郊外Cotswoldへの仲良し4人による「ことりっぷ」
- ウィンストンチャーチルゆかりのお城Blenheim Palaceの公園とアフタヌーンティ
- 地元生協で買い揃えたおつまみを並べてのワイン飲み 4時間トーク
- ブランチ@The Ivy
- cider造酒場 Dunkertons Cider Company
- birdland鳥館でペンギンをみたり
- 帰り道にThe Trout Innによってサンデーローストを食べたり
- スリランカ料理ランチ 「Hoppers」東京時代の仲良しでロンドンにオーストラリア人の旦那さんと住んでいるカナダ系日本人の友人と再会
- ラーメン屋さんで舞台前クイック夕飯→ミュージカルHamilton舞台鑑賞
- 帰りの飛行機では見よう見ようと思っていたOn the Basis of Sex映画を鑑賞
Cotswoldへ向かうドライブ中に見た景色 |