H1B申請To Do(昨年の自分の体験より)

2015年3月に書かれた内容です。2023年2月時点、当時に比べて、非移民ビザを取り巻く環境など変わっています。最新の情報は専門家にぜひご確認ください。

毎年この時期はH1Bビザをもらおうとしている人達にとってドキドキの時間。私の同僚で去年の私とほぼ同じ状態(国籍は違うけれど)の子がいて、彼女に共有した内容をここにも記載します。具体的にいつごろまでに何をした、どういう連絡が来たかの話です。

米国で、会社スポンサー付のビザ(H1Bビザ)に応募するときの話。留学生でOPTが終わりそうな人達向けの情報です。

2020年にUSCISが”pre-registration process fo the H-1B visa lottery”を導入しているので最新の情報は専門家のサイト(これとか)を参照ください

ちなみにpre-registration processはH-1B cap-subject petitions(民間企業とか)のみが対応となりannual cap(年間の上限数)の制約の影響を受けない(H1B annual cap exempt)申請(大学や非営利団体など)には該当しません。

H1B関連の流れ

以前エントリ-にも書きましたが近年状況が少し変わって来ています。

4月1日に受け付けを開始するH1B応募プロセス。毎年85000人という上限に申込数が到達したら受け付けを〆切るのですが、この上限に到達するまでにかかった日数が過去2年はたったの営業日5日でした。ちなみに、そこには6,800件チリとシンガポールの国籍者に優先的に割り当てられる枠が含まれています。

上限の85,000人に到達するまでにかかった日数(営業日)を整理してみました。ちなみに彼らの「FY」は10月1日からはじまる1年をさします。

  • FY2011年:301日(翌年の1月末)

  • FY2012年:236日(同じ年の11月末)

  • FY2013年:68-72日(同じ年の6月半ば)

  • FY2014年:5日(〆切時点での受付数約125,500、1.48倍)

  • FY2015年:5日(〆切時点での受付数約172,500、2倍)

過去のエントリ-:以前より大変になった?H1Bビザ

ということで、4月1日に出来る限り申込書類が届くように、と弁護士事務所&依頼している雇用主は動くのが理想です(とはいっても営業日5日の間であればチャンスは平等です)

私の場合の流れ(FY2015年枠、2014年4月1日申し込み)

  • 2014年2月25日:担当弁護士から初メール

  • 2月28日:スカイプで会話、必要書類(後述)リストを弁護士からもらう

  • 3月1日〜24日:メールや電話で必要書類を全てそろえるためのやりとり

  • 3月31日:弁護士がFedex Overnight Deliveryで申込書送付

  • 4月半ば:郵送でForm I-797C, Notice of Action (Receipt Notice) 受領。そこにはH1Bの申し込み費用$2,325 USD受領とある。会社または弁護士事務所から払ったのかと思われる(自分は何もしていない)

  • 4月21日:弁護士からメールでH1Bの抽選に受かったと連絡あり。自分の学校にコンタクトして新しいI-20をもらう必要が発生する過去エントリー:速報:H1Bビザ抽選の結果 

  • 4月28日:弁護士へ、自分から新しいI-20のコピーをメールで送付

  • 5月14日:弁護士からメールでH1Bのビザが下りたと連絡あり

  • 5月半ば:郵送でForm I-797A, Notice of Action (Aproval Notice)受領。そこにはH1Bは10/1/2014から9/12/2017有効だと記載有り(注:これ自体はビザではない。ただ後に日本で米国大使館行く時に必要になる)

  • 5月29日:弁護士との契約終了。メールで彼らが送付したI-129 Petition for a nonimmigrant Workerをもらう。確かこれも日本で米国大使館行く時に必要になる

  • 6月8日:もともとOPTは2013年の6/9からこの日までだったのでEmployment Authorization Cardはこの日に失効

  • 10月1日:H1Bステータスに切り替え、米国外への出国が可能に

こうやってまとめてみるとサラッとしたプロセスに見えますが、渦中では、何がどうなるかまったく予想もつかず人によってはH1Bの審査の結果が11月(!)まで来ない時もあるとか。正式には「9月末迄には結果報告」となっていました。私の場合は比較的早い段階に結果が出て良かったです(心理的に)。不透明な時は家の長期契約も出来ませんので。

弁護士(代理に申請してくれる人)に求められる資料など

上記の通り、3月は必要資料の準備でやりとりが続くのですが(Scanされたものが判読不能と言われて戻されたり、など)そのときに必要とされたものを以下にまとめました。個人差があるかもしれないので、正確な情報は専門家に意見を聞いてみてください。以下の資料は全てPDFかJPEGファイルとしてやりとりをしました。Box.comなどのクラウドサービスを使い、相手がダウンロードしたらクラウドから削除する、といったことをしていました。

  1. 現在のパスポートの全てのページのコピー。米国への入国の際のスタンプやビザの箇所が明確に判読できるようにコピー

  2. (該当する場合)今まで付与された全ての米国のビザ、写真、有効期限が記載されたページ(過去のパスポートを含む)★私の場合は10年ほど前に学部生でF1ビザを保有していた時期があったので、実家の家族に頼んで古いパスポートのページのコピーをメールで送付してもらいました

  3. 全ての大学の卒業証書や成績証明書など★私の場合は大学/大学院に成績証明書の送付をたのみました

  4. I-20の全てのページ

  5. I-94(ハードコピーまたはオンラインで取得したもの)

  6. Employment Authorization Cardsの表裏コピー

  7. OPT期間中の雇用者との間に交わした契約書のコピー★私の場合は二つの組織がありました

  8. OPT期間中に受け取った報酬を証明する資料のコピー

  9. 税金関連書類(W-2や1099sなど)のコピー

  10. Social Security Cardのコピー

  11. (該当する場合)米国運転免許書の表裏コピー

  12. OPT期間中に米国外で過ごした日数、正確な日にち

  13. OPT期間中に働いていなかった日数、正確な日にち

意外と12、13が面倒。また、3などは学校によって手続き方法、所要日数やコストが違うので要注意。そして、繰り返しますが、人によって上記必要書類リストの内容は違うかもしれないので、個別に確認されることをおススメします。

今年は何か変わるの?

最近オバマ政権が「immigration reform」関連で忙しそうです。それもあって、H1Bに関しても色々な推測が飛び交っているようですが(例えば上限を65Kから110Kにするとか[上院において180Kまで段階的に引き上げる法案は通過していますが、そこで止まっています]、または修士以降の学位保有者の上限を20Kから40K増やすとか[下院司法委員会でこの案が通過していまsが、そこで止まっています]、H1Bの申請費用をあげる、等)どれもまだconfirmされていない情報です(2015年3月1日現在)巷では今年(FY2016分)も過去2年のように抽選があるのでは、という話のようです。

私が昨年参考にしていた情報ソースはこちら

Good luck!!

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