ニューヨーク滞在者向けのお得なIDNYCと図書館カード
ギャロップ社が複数の米国の都市において「所得」と「幸せを感じる度合い」の関係性を調査した、という記事を先日読みました。ニューヨーク市では、年収の高さと感じる幸せの関連が103,000ドルという水準でピークアウトする(つまり、それ以上稼ぎが増えても幸福を感じる頻度・量は直接の影響をうけない)と書いてありました。
もちろん、ここに住んでいる人でその水準を下回る人は十分多いわけで(ちょっと古いですが、2014年の記事で75%という数値がありました So You're Rich for an American. Does That Make You Rich for New York? (Slate))。つまりその75%の人たちは「所得がこれより多かったらそれに越したことはない」という状況にあるということです。
ま、そんなニューヨーク在住者の懐具合を理解してなのか分からないですが、この街ではIDNYCというちょっと粋な仕組みを行政が導入してくれています。限られた可処分所得内でもたっぷりとこの街が提供する機会を満喫するために。
前から知っていて部分的に活用はしていたのですが、ちょっと暇な時間もできたので、まとめてみました。
もちろん、ここに住んでいる人でその水準を下回る人は十分多いわけで(ちょっと古いですが、2014年の記事で75%という数値がありました So You're Rich for an American. Does That Make You Rich for New York? (Slate))。つまりその75%の人たちは「所得がこれより多かったらそれに越したことはない」という状況にあるということです。
ま、そんなニューヨーク在住者の懐具合を理解してなのか分からないですが、この街ではIDNYCというちょっと粋な仕組みを行政が導入してくれています。限られた可処分所得内でもたっぷりとこの街が提供する機会を満喫するために。
前から知っていて部分的に活用はしていたのですが、ちょっと暇な時間もできたので、まとめてみました。
IDNYCとは
- 2014年に市長が発表した施策のひとつ
- 行政認定のIDカード
- 対象者は14歳以上のニューヨーク在住者
- 保有しているビザの種類などは不問
- 2017年12月31日までに申請すれば無料
- カード受け取りはとても簡単で、応募⇒住民であることの証明を提示⇒数週間後に郵送、という流れ
- 一旦受け取ったカードは5年間有効
お得ポイント(以下は2017年版)
- 以下の35の施設で、年間会員費が無料になる、を含む、様々な利点がある
- American Museum of Natural History
- BRIC
- オンラインでメンバー申請が可能!
- Bronx County Historical Society
- Bronx Museum of the Arts
- BAM (Brooklyn Academy of Music)
- オンラインで記入した申込用紙PDFをNYCIDの写真とセットでメールで送ればOK
- Brooklyn Children’s Museum
- Carnegie Hall
- 直接57th Street/7th Avenueにあるbox officeにいったほうがはやそう。週末もオープン
- Center for Performance Research
- Central Park Zoo (enrollment is only available at the Bronx Zoo)
- China Institute
- The Drawing Center
- Film Forum
- Flushing Town Hall
- Jamaica Center for Arts & Learning
- Jacques Marchais Center for Tibetan Art
- Lincoln Center for the Performing Arts
- 直接リンカーンセンターにあるDavid Geffen HallかAlice Tully Hall box officeにいく必要あり。
- ちなみに、Lincoln Center Theater(映画館)限定で見ると、21歳~35歳限定のLincTixというのもあります
- Metropolitan Museum of Art (MET)
- the Met Fifth Avenue, the Met Cloisters, and the Met Breuerの全てへの入場が大人一人無料に
- 5th AveにあるMETで会員証を受け取る必要あり
- Metropolitan Opera
- これはチケットの割引と、リハーサルへの招待券
- Museum at Eldridge Street
- Museum of Arts and Design (MAD)
- オンラインで記入した申込用紙PDFをNYCIDの写真とセットでメールで送ればOK
- Museum of Chinese in America
- Museum of Jewish Heritage
- Museum of Modern Art (MoMA)
- 私は2016年9月にこの仕組みをつかって1年会員に
- Museum of the City of New York
- NYCIDを提示すれば何度でも無料
- New York Aquarium (enrollment is only available at the Bronx Zoo)
- New York Botanical Garden
- Bronxにある
- 数年前の冬にいったTrain Showは子供が喜びそうな、かつ美しいものだった
- New York City Ballet
- 私は2016年10月にこの仕組みをつかって1年会員に
- New York City Center
- MoMA PS1
- QueensにあるMoMAの分校的な存在
- 上記のMoMAのメンバーカードで無料で入れる
- Park Avenue Armory
- Pregones Theater
- Prospect Park Zoo (enrollment is only available at the Bronx Zoo)
- The Public Theater
- ここは夏にShakespear in the Parkを主催しているところ
- 他にもたくさんの舞台をやっている
- Queens Museum
- Queens Theatre
- Snug Harbor Cultural Center & Botanical Garden
- St. George Theatre
- Staten Island Museum
- Studio Museum in Harlem
- Sugar Hill Children’s Museum of Art & Storytelling(これはちょうどこの記事をみて、行きたい!と思っていたとこ)
- NYCIDがあれば、大人一人無料、かつゲストも一人無料
- 元々8歳以下は無料
- Symphony Space
- Wave Hill
- Wildlife Conservation Society at the Bronx Zoo
- 他にも、ニューヨークにある90もある観光スポットを周る&訪問客を案内するときに便利なNewYork Passの1,2, 3, 5, 7,10日券パスを購入するときに25%の割引があったり(その際はinfo@newyorkpass.comに割引に関してメールをする必要があるらしい)
- citibikeの会員費が15%割引になったり(オンラインで簡単に申請可能)
- ランニングが趣味の人はNew York Road Runners (NYRR)関連の割引にも興味があるかも・・(リンク先の一番下にIDNYCメンバー向けの情報あり)
- さらにはCourseHorse(ケイコとマナブ、的な)でのクラスが15%オフで受講できたり、そこを通じて1000以上ある学校(留学生もたくさんいるFashion Insitute of Technology, Pratt Institute, The Institute of Culinary Educationを含む)が提供するクラスが特別価格で受けられるかもいれないらしい
- IDNYCカードはNew York, Queens, Brooklynの図書館で図書カードとしてもしよう可能。最初に使う際に図書館のスタッフに、声をかければOK
なかなかすごい、NY市長が3年前に発表した、この仕組み。ぼんやり過ごしているだけだと上記の機会、ぜんぜん有効活用できなさそうなので、定期的にこのエントリーを振り返り、新しい世界に足を踏み出していこうと思います。
おまけ:NPOで働いている人向けのお得情報
加えて、
Theater Development Fund (TDF) の年間34ドル払って会員になるとブロードウェイでやっている舞台・ダンス・音楽などが7割引きの金額(9ドルから47ドルの間)で観ることができる、という情報も教えてもらいました。
メンバー対象者は
- 高校生以上のフルタイムの学生
- フルタイムで教師として働いている人
- 最近大学を卒業した26歳以下の人
- フルタイムで労働組合で働いている人
- 働いていなくて、62歳以上の人
- 政府・行政関係者
- NPOスタッフ
- フルタイムでアート関係の仕事をしている人
- フリーランス、、など
こうやって、心豊かな気持ちにさせられる機会が町中にあって、それを行政や財団がより多くの市民に届けようという取り組みをいくつもやってくれるというのが、ありがたいことだな、と思います。
おまけ:2018年7月追記 図書館カード
図書館のカードを作ると自動的に多くの美術館へのアクセスが無料になるというリリースがありました。まだ試してないですが、お得な感じ。IDNYCは1年で切れてしまうので、これからはこちらを使ってみようと思っています。 NYC library cards can now get you free entry to some museums - New York Posthttps://www.culturepass.nyc/ |
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