アメリカに住んで12年目 - 2024年のDNC(民主党大会)
アメリカに住んで12年目となる2024年。
その間、色々な形で米国の大統領選挙を身近に感じる経験をした。
2012年の大学院留学直後の時は学生として(ハーバードという場所柄、キャンパス内でも大きな話題となっていた)
2016年のショックの時は民主党支持が大多数のニューヨーク市というバブルの中のかつリベラルな非営利団体の職員として(マンハッタンで働いていた)
2020年の時はコロナ禍でオンラインというイレギュラーな環境で。民主党候補が多数乱立する中の候補者選びに始まり、候補者同士の討論、投票日までをすべて画面上で追っていた記憶がある。一方で、あの時はコロナの不安もあったし、産後直後だったこともあり、少し記憶が曖昧でもある
そして今回。
自分が投票する権利を有しているわけでもない国の大統領を決める選挙。
正直バイデン大統領が続投を辞める決断を発表する7月21日までは、そこまで興味を抱いていたわけではなかった。「このままトランプが再選したらどうなるのかな」という漠然な想いを抱いていたくらいで、7月15日に共和党の副大統領候補者(JD Vance)の発表や、その後にあったRNC(共和党大会)でJDのスピーチの時間帯だけテレビをつけて彼のスピーチを見てみた、という程度の関心度合いの私であった。
そんな私が、たった1ヶ月後に開催されたDNC(民主党大会)の4日間全ての間テレビに釘付けになるとは。
厳密にいうと、DNCの前から1ヶ月ほどはHarris/Walzモメンタムが高まっていくのを追いかけていた。過去数年の中で確実に一番Twitter(X)の訪問回数・滞在時間が長い時期を体験した。
今色々休みのタイミングだから、ってこともあるのだけれど、民主党のラリーをPA、WI、AZの州の分Live配信で聴きトランプの記者会見も昨夜のモンタナも聴いてしまっている自分。
— Tomo, CPTD 🟧, M.Ed. (@Mokomoko924) August 11, 2024
大統領選挙を追いかけすぎ..でも、やはり気になる。今もネバダの会場で彼らが登場するのをまってる😅
8月19日に始まったDNC。プログラムが予定されていた月曜から木曜の4日間、毎晩、自分は子供が寝た後の時間3-4時間ほど見て、最後のプログラムが終わってから床につく、というサイクルを繰り返した。
冒頭に書いたように、私はそこまでアメリカの政治に詳しくはない。
DNC/RNCを全部通してみたこともなかった。
今でも自分が7月末からなぜこれほどまでにアメリカの政治というトピックに興味を惹かれたのかはよく整理できていない。
今回単に今までよりも圧倒的に時間があったからハマったというのも少なからずあったのかもしれない。
でも、今回のDNCが過去のDNC(もちろん今年のRNC)と比較しても大きな印象を残したものであったことは、DNC直後に色々流れてくるメディアの中でも散見されていたから私だけではなかったのだと思う。
最後に、Dan Ratherという、90代のアメリカのジャーナリストが今回のDNCについて語ったという言葉が参考になったので下に貼っておく。
彼は1960年代以降32回、アメリカで、党大会を見てきた、という。
Words about the DNC from Dan Rather:
— Jaye T. (@JayeJaybird54) August 24, 2024
“It is no secret that I have seen a few things, been around not just the block but the whole damn city. I can tell you all about national political conventions. I’ve covered 32 of them, going back to 1960. Here’s my takeaway from Chicago…
一部引用すると
“Frankly, I can’t recall a convention that went off this smoothly or looked this good. In big games, you always hope your best players will be in top form. In Chicago, all the big Democrats showed up, ready to play. From the old-school Dems (the Obamas and the Clintons) to the new kids on the block (Governor Walz and the party’s bench of young, rising stars), the speeches were spot on. That was especially true for the newly minted nominee. Vice President Kamala Harris’s address was one of the more impressive acceptance speeches I have heard.”
率直に言って、これほどスムーズに進行し、見栄えが良かった大会は記憶にありません。大きなイベント(試合)では、登壇者(選手)が最高のパフォーマンスを発揮することを期待しますが、今回シカゴには大物民主党員が全員集まり、全力で臨みました。オバマ夫妻やクリントン夫妻といった古参の民主党員から、ウォールズ知事や若手の有望なメンバーまで、スピーチはすべて見事なものでした。特に今回新たに指名された大統領候補者も。副大統領のカマラ・ハリスの演説は、私がこれまでに聞いた中でも特に印象的な受諾演説(acceptance speech)の一つでした。
自分にとって、この国に住んでいる12年の中で一番印象に残ったDNCというイベント(お祭り)のお勧めスピーチ・瞬間一覧を次のエントリーで整理したい。