真面目なことを面白くするセンス

今回のエントリーはユーモアについて。

昨日教育学部(HGSE)の学長からメールが届きました。タイトルは「Campaign Announcement」

ん?キャンペーン?何のキャンペーンなんだろう。

メールは以下の文で始まっていました。
「Today we are kicking off a lighthearted campaign to discuss what we call ourselves here at the Ed School: "Hugsy" or HGSE.」
今までハーバードの教育学大学院(HGSE)は一部の人に「ハグジー」と呼ばれて親しまれていたのですが、どうやら「エイチジーエスイー」と呼ぶべきだ!と主張する派閥が台頭してきた模様。

米国の大統領選挙時期に合わせ、いかにもアメリカ、民主党支持者の多いハーバードらしいアプローチ。「Hugsy」にするか「HGSE」にするか民主的に投票で決めましょう、と。そんなプロジェクトらしい。ご丁寧にそれぞれの「党」の選挙委員会もできていました。すごい気合いの入れよう(笑)学長のメールには「lighthearted(気楽な)」という形容詞があったけれど少なくとも手間のかけようは結構本格的・・?

この動きは教育学部の公式HPにも載っていますし、選挙委員会のメンバーのコメントもインタビュー式に紹介されていたり(真面目に読むと可笑しい内容)両党の選挙キャンペーン用HPもできているという徹底振り!

両陣営のキャンペーン動画はこちら。





正式な名称を2つから選ぶということだけが目的であれば簡単なウェブ上のアンケートを作成し、送信すればいいだけのこと。それでもHGSEがそうしなかったのは、学生達の主体的な参加を通じての決定をしたかったのだと思うのです。最終目的への短距離ルートでなく、プロセスの中身をより重視、というところでしょうか。

今期のITと教育という切り口の授業でも''student engagement''という言葉は良く使われています。どういった仕組みや環境をデザインすれば学習者がよりワクワク感をもって、より長い間学びの活動に集中して取り組むことを促せるか。

生徒の集中力が持続しなかったり、学びの内容への興味を失ってしまったらそれは学びの場を提供している大人側に責任がある。そういう考え方ですね。生徒が学びを頭に詰め込んだかどうかではなく、プロセスを通じて新しい考え方や知識を使えるものとして吸収したかどうか・・・そのためには一人一人に主体性を持って課題に取り組んでもらうことが重要・・・そんな考え方かと思っています。

ちょっと脱線しましたが、何らかのアクション(学びの習得であったり、選挙への参加であったり)を相手に主体性を持って取り組んでもらうには、「面白そう」と思ってもらうのが重要だな、と改めて思ったりしました。

一手間加えて「面白くする」の例としてのInfographics(information+graphics)もいくつか紹介。センスもいいものが多いし、何より情報を愉しみながら吸収するのに手軽。

例えば

情報・やるべき事・やりたい事があふれている現代社会だからこそ貴重な時間を費やしてもらうために「真面目な事を面白くするセンス」って重要かも、と改めて思います。
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