就学前の子供に教えるべき6つの重要なソーシャルスキル

産休3ヶ月のうちの残りの1ヶ月。過去のブログの記事でも眺めてみようかな、とアーカイブ記事を隙間時間に振り返り始めることにした。

見たのは2012年に書いた台頭している10のトレンド(教育とIT)という短い記事。

10 Emerging Education and Instructional Technologies That All Educators Should Know Aboutというタイトルの記事に刺激を受けて自分が書いたもののようで、本文にはEmerging ~の記事の筆者が2011年にも2009年にも同じような記事を書いている、とあった。

「はて、最近(2019年や2020年)この人は何て言っているんだろう」と検索して発見したこちらの記事が印象的だったのでここに記録しておく。今回のエントリーのタイトルはその記事のタイトルの邦訳になる。

就学前の子供に教えるべき6つの重要なソーシャルスキル

2018年8月に書かれたものらしい元記事はこちら。タイトルは「6 Vital Social Skills to Teach to Pre-School Children」。「ソーシャルスキル」って日本語で普通に使われているものなのか?とも思い、Google検索。

見つけたLitalicoの記事によると・・

「ソーシャルスキルとは、他人と良い関係を築き、社会に適応するために必要な能力のことです。「ソーシャルスキル」には、さまざまな定義があり、研究者の間で合意した定義はありませんが、広義に解釈すると上記の意味となります。」ソーシャルスキルとは?定義や測り方、ソーシャルスキルトレーニング(SST)の方法や実施機関まとめより

ある程度認知が広がっているのかもしれない、日本語でも。

その上で、上記の英語の記事に書かれてあったvital social skillsは以下の6つだった:

  1. Expressing emotions - putting a name to the emotion, learning to verbalize 感情を表現する力-感情に名前をつける、言語化することの習得

  2. Communication - starting with eye contact, then to "please, thank you, and sorry" コミュニケーション力 -アイコンタクトから始まり、"お願い、ありがとう、ごめんなさい "まで

  3. Listening - "they are born with some listening skills, but they need to be enhanced" 聴く力 - "彼らは生まれながらにしてある程度の聴く能力を持っているが、それは強化される必要がある”

  4. Group work - 他者と共創する力

  5. Caring/compassion - "Conflict management is an important part of this social skill 思いやり/コンパッション - "この中でもコンフリクトマネジメントは重要な要素を占めます"

  6. Non-verbal skills - the ability to read the facial expression and body language of those around us 非言語能力-周囲の人の表情や身のこなしを読み取る力

"These are some of the important social skills parents should focus on, and preschool teachers will reinforce." - 子供が他の子供達や幼稚園の先生と関わり始める前にも、家の中で意識できることはあるよね、とtipsが載っていた。

たしかに。 

個人的に大事にしたいと思っている「人生」スキル

そういえば数日前、幼少期教育サービスのスタートアップを経営している友人と今の時代を生き抜く子供達に伝えたいスキルとは、ということをメッセンジャーでやりとりした。

ちょうどAcumenのCEOが2冊目となる本を出したばかりでその目次にある項目が自分の考えているものに近いのだよー。と、そんな話をしたばかり。

追記:2023年2月には日本語訳も出版されている「世界はあなたを待っている――社会に持続的な変化を生み出すモラル・リーダーシップ13の原則」(amazon)

本の目次は以下の通り:

  1. Just Start
    とにかく始める

  2. Redefine Success
    成功を再定義する

  3. Cultivate Moral Imagination (*)
    モラル・イマジネーションを育む

  4. Listen to Voices Unheard
    声なき声に耳を傾ける

  5. You Are the Ocean in a Drop
    一滴の中の大海

  6. Practice Courage
    勇気ある行動を積み重ねる

  7. Hold Opposing Values in Tension
    緊張関係にある価値観を両立する

  8. Avoid the Conformity Trap
    一般的慣行の落とし穴に陥らない

  9. Use the Power of Markets, Don't Be Seduced by Them
    市場の力に惑わされず、それを活用する

  10. Partner with Humility and Audacity
    謙虚さと大胆さを持ってパートナーシップを組む

  11. Accompany Each Other
    ともに歩む

  12. Tell Stories That Matter
    可能性を引き出す物語を語る

  13. Embrace the Beautiful Struggle
    美しい闘いを引き受ける(これだけ少し邦訳に違和感あるけれど・・)

子育て方針というのは本当に人それぞれで、育てる側の人たちの経験、信念、知識、想像力、リスク許容度だったり、周囲にどういうロールモデルがいるかによって形成されるものだとは思うけれど、2020年現時点で(子育てに限らず、自分自身の成長を含め)大切だな、育てていきたいな、と思うのは、ここにあるような物事の捉え方・スキルたち。

その多くのベースに不可欠なのは、この記事に紹介した6つのソーシャルスキルみたいなものなんじゃないかという気がしている。

とまあ、理想や自分の信念はそうであっても、現実に社会というシステムの中でそれを前に進めようとしたら色々と課題やハードルはあるのだけれどもね。

でも何事も「ありたい姿」や「達成したい目標」であったり行動指針となる「北極星」みたいのを持つことは大事だと思っている。

(*) Moral Imaginationについてはこちらを。

Moral imagination means to view other people’s problems as if they were your own and to begin to discern how to tackle those problems. It summons us to understand and transcend the realities of current circumstances and to envision a better future for ourselves and others. pic.twitter.com/ElfqpojgxO — Jacqueline Novogratz (@jnovogratz) July 1, 2020

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