世界の各大都市の住みやすさ比較データ
同僚が共有してくれた面白いサイトteleport.org。どんどんリモートワークの選択肢を持つ人が増えている今の時代において、こういうツールはありがたい。多国籍チームで物事を進めているスタートアップの経営者にもおそらく参考になるのではないか、と思われるので、このサイトの共有を。。
自分が今住んでいるニューヨーク
まずはニューヨークに関するデータを確認(厳密にいうとニューヨーク州の中のニューヨーク市)。
New York City itself is an international center for numerous industries including finance, theater, television, film, arts, and technology. It is also home to an astonishing 37% of foreign-born residents. Costs are high, but so are the energy levels and ambitious spirit. Whether you're visiting or planning to move, the "Big Apple" has something to offer for everyone. https://teleport.org/cities/new-york/
結果は自分の実感値とかなり近いもので、スコアが低い(1-10のスケールにおいて1)のは住居環境の悪さ(そこそこのサイズのアパートの月額家賃は3100ドル — と2019年に初めて見た時は書いてあったけれど2023年3月時点でもう一度みたら3800ドルになっていた)や全体的な生活費の高さ。
一方でカルチャー・娯楽、ビジネス自由度、ベンチャーキャピタル・スタートアップ環境は抜群。ヘルスケアが高いのはなかなか意外だったのもの、確かに費用は高いけれど、先端技術の導入や医者の質が高いという印象。
一方、自分が住んでいた街、東京はどうだろう。
東京
Tokyo is one of the most vibrant and modern cities in the world. It provides a wide range of opportunities from recreational activities to job offers, and is therefore an appealing choice for people looking for a change. When it comes to food, you are spoiled with choices: there are more restaurants than you could visit in your lifetime. It is also a relatively green city, as 3.6% of Tokyo is covered by parks and forests, and, despite its size, it is still among the safest cities in the world. https://teleport.org/cities/tokyo/
ここも自分の実感値と大きく変わらない。job offerがそこまで日本語を話さない人に開かれているかはわからないものの、全体的に色々なスコアは高い。
低いのはベンチャーキャピタルの4、経済の4、生活費の3。確かに交通費とか光熱費とかは安くない。ニューヨークと同じように「そこそこのサイズのアパート」で検索した月額家賃は1400ドル(2023年3月時点だと1800ドル)。(ニューヨークと比べてしまうと)泣ける・・とはいえ平均賃金もその分ドル換算するとかなり安いので、まあそういうものなのかとも思わされる。
例えばUXデザイナーのmedian年収は4万ドル。ニューヨークだと7.8万ドル。
追記:ちなみに2023年2月のBBCの記事「The five countries emigrating families love」という記事では、日本、エストニア、スペイン、フィンランド、オランダ、だった。
シアトル
Seattle, Washington, is among the top cities with a free business environment. According to our city rankings, this is a good place to live with high ratings in startups, venture capital and healthcare. https://teleport.org/cities/seattle/
アメリカでニューヨーク以外のとこに万が一引っ越すとしたらこの街以外は多分ないんじゃないかと思っているシアトル。ここも住居環境があまりよくないけれど、ニューヨークよりは相当まし。そこそこアパートの月額家賃は2100ドル(2023年3月では2600ドル)。UXデザイナーの給料は8.2万ドル。
このサイトでは都市比較をすることも可能になっている。
他にもこういうツール(https://www.expatistan.com/cost-of-living)もあるし、興味深い情報は色々なところで色々な形で存在する。
現実には仕事のことやビザのことや家族のこととかがあるから、こういうツールを使って「ここに決めた!」と移住することはないのかもしれないけれど、想像するきっかけとしては面白い。
ニューヨークからロスやシアトルに移動した人、サンフランシスコからニューヨークに移動した人、ニューヨークからロンドンに移動した人、東京からアムステルダムに移動した人、香港から東京に移動した人、ロンドンや東京から軽井沢に移動した人。
色々なストーリーが自分の身の回りにはある。
そこから伝わってくるのは、自分が求めているもの全てをそろえている唯一の街なんて存在しない、ということ。でも選んだ場所で、自分が納得いくように、ハッピーに過ごすあり方を見出していくに尽きるということ。そして、人生の、その時々で重要なことは何かというものを軸に、居場所というのは自分(たち)で決めていけばいい、ということ。そんな贅沢がきく立場にいる人たちばかりじゃないし、選択がある場合でも、それを行動に動かせる期間というものも、長い人生でそこまで多くはなかったりする、という現実があるということ。
色々なケースを見ていると思うものは色々ある。
そんな感じで色々あるけれど、とりあえずは今、このニューヨークという街にいるという選択肢が存在していることに自分は感謝をし、1日を丁寧に過ごしていく。それだけが今は自分にとって重要なことでもあったりする。
自分は1年後、3年後、10年後どこで生活しているのだろう。
P.S. 最初にこの記事を書いた時は、子供もいなかったし、ビザもH1Bの期間中だったという状態で、これを改めて見ている2023年3月とはまったく違う状況だった。これからの3年後、5年後、10年後はさっぱり見通しもついていない。
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